山川偉也『哲学者ディオゲネス 世界市民の原像』(2008、講談社学術文庫)
- 作者: 山川偉也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/01/10
- メディア: 文庫
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経歴に「アテネ大学哲学科客員教授を経て」と、
書かれている山川偉也の本。
検索してみたら、ディオゲネス単体の本はこれしかないようで、
小峰元の『ディオゲネスは午前三時に笑う』がヒットしたり、
『ギリシア哲学者列伝』のディオゲネス・ラエルティオスがヒットしたり。
『ディオゲネス』の基本プランは、
ディオゲネスをプラトンに比するのではなく、
アリストテレスの「哲学」とアレクサンダー大王の「帝国」
に対抗させるというもの。
そうしたわけで、「十一章 アリストテレスの正義論」が力強い。
もっとも批判の枠は15世紀以降のハプスブルグ帝国だ。
スペインによる南米支配、アリストテレスの奴隷論。